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2010年03月 Archive

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幼虫の頭幅と成虫サイズの因果関係

誰でも頭幅が広い幼虫の方が良いと知ってはいるが、それが飼育においてどの程度重要であるか、データを踏まえて再考すると飼育の仕方も変わってくるかもしれない。

2008年は、飼育した幼虫約360頭の3齢時頭幅を.1mm単位で全て計測しました。これは成虫体長の曖昧な計測とは違ってキッチリ計れる部分なので、ほぼ全頭正確に測れていると思います。
羽化した成虫もまた、全頭、体長と頭幅を計測しました。
これはとても時間のかかる作業でしたが、様々な事を経験としてだけでは無く、データに裏打ちされたオオクワ飼育にとって大事な事柄として得る事が出来ました。
苦労した割に解った事は僅かですが、今後の飼育に必ず役立つデータだと思っています。
データは2008年飼育データの系統それぞれの欄に追加添付してあります。

テーマ1)
幼虫の頭幅が、変態後の成虫時体長と頭幅にどう影響するか
テーマ2)
全頭平均の頭幅率(体長に対する頭幅の割合)と幼虫頭幅上位群の頭幅率、幼虫頭幅下位群の頭幅率との間には、どんな関係があるだろうか。

個体そのものの成長過程やポテンシャルを比較する為、餌と飼育環境の差を極力無くす事を念頭に飼育した。
具体的には、年間を通して同じ銘柄の菌床を手詰め後3週間以内に使用。多少の温度ムラは避けられないので、ボトルの配置場所を同じ系統が固まらないようにランダムに置いた。

データ(値)として示したのは、
幼虫時平均頭幅
系統内の平均体長と平均頭幅
(体長に占める頭幅の割合)

系統内、幼虫頭幅上位6頭前後の成虫時体長の平均値
系統内、幼虫頭幅上位6頭前後の成虫時頭幅の平均値
(体長に占める頭幅の割合)

系統内、幼虫頭幅下位6頭前後の成虫時体長の平均値
系統内、幼虫頭幅下位6頭前後の成虫時頭幅の平均値
(体長に占める頭幅の割合)
の10項目。

そして、下記の事柄がデータの結果として残りました。

1)全ての系統(10系統)において、雌雄とも、(幼虫時頭幅上位群)の平均成虫サイズは、(幼虫時頭幅下位群)の平均成虫サイズ、及び全体の平均成虫サイズよりも大きくなった。

2)全ての系統(10系統)において、雌雄とも、(幼虫時頭幅上位群)の平均成虫頭幅は、(幼虫時頭幅下位群)の平均成虫頭幅、及び全体の平均成虫頭幅よりも大きくなった。

3)全ての系統(10系統)において、雌雄とも、(幼虫時頭幅下位群)の平均成虫サイズは、(幼虫時頭幅上位群)の平均成虫サイズ、及び全体の平均成虫サイズよりも小さくなった。

4)全ての系統(10系統)において、雌雄とも、(幼虫時頭幅下位群)の平均成虫頭幅は、(幼虫時頭幅上位群)の平均成虫頭幅、及び全体の平均成虫頭幅よりも小さくなった。

5)2系統を除いて、(幼虫時頭幅上位群)の頭幅率の方が、(幼虫時頭幅下位群)の頭幅率より高かった。


このデータをもとにして、幾つかの推論が出来ると思います。その推論も、結果を受け止めた各人によって様々とは思いますが、私個人の推論として示させて頂きます。

1.幼虫時頭幅の広い個体は、頭幅の狭い幼虫に対して大きい成虫に成り易い。
2.幼虫時頭幅の広い個体は、頭幅の狭い幼虫に対して頭幅の広い成虫に成り易い。
3.幼虫時頭幅の広い個体は、頭幅の狭い幼虫に対して、横幅の広い個体(頭幅率の高い)成虫になりやすい。

頭幅率は体長と頭幅(横幅)の関係なので、頭幅率が高いという事は、逆に体長率が低いとも考える事が出来、その個体の伸びしろも推測出来る。(全頭平均の頭幅率)に対して(体長上位個体群の頭幅率)が高いという事は、全頭平均の頭幅率近くまでは体長を伸ばす(頭幅率を下げる)事が出来る筈である。これは、飼育技術の未熟さを表わす(大型幼虫をそれ相応サイズに羽化させられない!)値でもあるかもしれない。
それと、よく大きい個体ほど限界に近づき横幅が無くなったりバランスが悪くなると云われるが、幼虫時頭幅の広かった個体を並べて観察すればこれは当てはまらず、むしろ幼虫時頭幅が狭く小さく羽化した個体の方が、バランスは崩れるというようにデータは示している。

頭幅の大きい小さいは、単純に大きさ単位だけではなく系統内の比較でするべきと思う。(13.0mmで「頭幅大=大型成虫」となる系統もあれば、12.5mmで「頭幅大=大型成虫」となる系統も存在する。)

頭幅の小さい幼虫を3齢以降に無理矢理大きくする(重くする)のは、頭幅率の低い成虫を作る原因になり、不完全な成虫の羽化につながるように思う。
既存する幼虫で0.1mmでも長くしたい場合は、より大きく(重く)する事も必要だとは思いますが、、。

これらを踏まえて、私がオオクワガタ飼育2年を終えて(今期4年目、3期目は現在進行中)感じた事。それは、大きい成虫をより多く作る為には、頭幅の広い3齢幼虫をより多く育てる事が大事であり、3齢幼虫の頭幅は初2齢時の育ち方に起因して顕れるので、幼虫飼育初頭が最も大事な時期であると考えるのが妥当である。その為の飼育温度の加減(飼育温度曲線の再考)が必要。

具体的にどのようにするか、今年も探り方をあれこれです。
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KAZUさんの採集した天然オオクワガタ

75mmc.jpg

ある大切にしているオオクワガタを紹介します。
ぱっと見はどうでしょうか、細身で特別な部分の無い個体に見えます。
もし、我家で飼育羽化していたなら、種親候補になっていなかったかもしれません。
この個体にとって一番大事なのは、データなのです。

この個体には下の画像にあるように、採集場所は勿論の事、採集日時、時間、材の形と取出し部分、朽ち方、その材から取出される幼虫画像、採集時頭幅、体重、成虫になるまでの過程など、おおよそ全てのデータが揃っています。
これらは、採集者KAZUさんが書き記し付けてくれました。更に採集中の奮闘ぶりはグログでも拝見出来ます。
私は、KAZUさんから何度か野外産個体を譲って頂きましたが、全ての個体にこのようなデータが付いています。
この採集データが、私には嬉しくてならないのです。
私のような飼育専門のオオクワガタ好きにとって、このようなデータの揃った天然個体を飼育出来るという事は、とても幸運な事だと思っています。
また、このような確かなデータの揃った天然個体を飼育しているからこそ、私は無産地オオクワガタの飼育も楽しめるのだと思います。それはそれ、これはこれ、というように。

この度、KAZUさんと相互リンクをさせて頂きました。ブログを通して、カズさんの行動力と努力を見ていると、私も飼育の方で頑張らねばといつも感じます。
是非訪れて、採集の臨場感を味わって下さい。
KAZUさん、これからも楽しませて下さい。宜しくお願い致します。

nose75Ldate.jpg

話は前後しますが、画像の個体は2年1化型かそれ以上と思われますが、最終交換時21.1gで75mm羽化しています。細身ですが、なかなか、何か大きな可能性を持っているような気がします。やりがいのある個体です。



大好きな山梨明野のオオクワガタ採集データ
akeno70line.jpg

P.S.
上写真の明野幼虫の羽化後の姿。
我家の明野産オオクワガタは、全てこの個体の血を引いている。
この先何頭の子孫を見ても、この基礎親のフォルムは忘れないと思う。
明野町産F0

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種親組合せ。

一部を除き、組合せはほぼ決まりました。というより決めました。
でもまだ悩みたいと思います。
今年は、次の代の組合せ時、異腹も含め兄妹で交配しなくてすむようにと系統を考えています。
便宜上、名前を付けたものもあります。
系統を管理しやすくする為で、ペットネームではありません。

種親の飼育環境は20℃を超えていませんが、けっこうゼリーを食べています。
我家はペアリングもセットもずっと先です。
早く割出しがしたいですね。
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山梨県明野町産F1

(No. 08-YANC12101)
体長:72.4mm前後
頭幅:25.4mm

種親:
♂(F0)69.7mm×♀(F0)41.0mm (C交配)
雌雄ともにKAZUさんの最終品

個体の感想:
この種親♂(F0)69.7mmには一昨年から昨年にかけて3♀を交配した。
このラインの♂6頭は70.5-73.2mmで羽化しており、最も成績の良いラインとなった。
この個体は幼虫時、同腹中1番頭幅のあった個体(12.1mm)で、それに見合った成虫となってくれた。
腹部が短く、このサイズと頭幅は立派だと思う。
また、F1成虫らしく特美個体。

2010年の種親。
Asyo201a.jpg
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同腹のペアリングは。

種親の中には、多様な遺伝要素が備わっていると思う。
大型個体とて、1系統(同腹兄妹)の中には、必要とする要素以外にも排除(淘汰)したい要素も含まれている。近親交配、特に同腹と交配をするという事は、この必要な要素とそうでない要素も重なっていく可能性を持っている。
同腹兄妹交配は極力避けるべきか。しかし完全なアウトブリードばかり繰返していては、せっかく顕れた良血が分散しかねない。
重要なのは、どのようにして必要となる部分の血だけを濃くするか、血統内に必要な要素を増やし、次世代の仔に反映するアベレージを上げれるような血の重ねでなくてはならないと思う。
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佐賀みやき町産CB,2010年種親群

佐賀県みやき町(旧三養基郡)産 CB
(yasukong様美コントリプル入賞血統)
yasukongさんにより、3年連続美コン入賞された美コン血統

種親:76.0mm×48.5mm, 47.0mm
第8回美コン2位個体とその同腹♀からの仔。


佐賀みやき町CB(美コン血統),2010年種親組合せ


(No. 08-SMYKA12509)
体長:80.8mm前後
頭幅:28.3mm
顎幅:5.7mm
種親:♂76.0mm×同腹♀48.5mm (A交配)
個体の感想:
オオクワガタ飼育を始めて、初の80mmup頭幅28mmを超えた思入れの強い個体。
最終ボトルの選択を間違わなければ、もう少し綺麗に羽化させられたと思う。
大型血統と謳っていない血統の累代1代目で、ぽっと80mmを超えてきてしまうのだから、改めてyasukongさんの血統構築の凄さを感じてしまう。
大顎のボリューム厚さ、頭幅とも良。
♀も良いのが羽化しており、今年10’年の累代は楽しみ。
2010年の種親。
48309a.jpg

48309.jpg



(No. 08-SMYKA12608)
体長:78.5mm
頭幅:27.5mm
顎幅:
種親:♂76.0mm×同腹♀48.5mm (A交配)
個体の感想:
体長に対する頭幅があり、兄弟中バランス最良。大顎厚い。
体表も綺麗、美肌。2010年種親。
48308b.jpg




( No. 08-SMYKB12603)
体長:77.8mm
頭幅:27.9mm
顎幅:5.4mm
種親:♂76.0mm×同腹♀47.0mm(B交配)
個体の感想:
あと少しで27.9mmという幅もあって頭部は広い。がそのわりに体長が短い。
大顎長さがもう少し欲しい。
しかし、幼虫時からマークしていた個体で、種親としての存在能力を信じて2010年の種親。
47403.jpg

47403b.jpg


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佐賀三根産, 09年飼育データ

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